食道炎の治療方法
逆流性食道炎の治療
逆流性食道炎の治療は、主に胃酸の分泌を抑えて、食道への胃酸逆流による傷害を抑え、食道の炎症と自覚症状を消失させることを目的とします。 具体的には、酸分泌抑制薬であるプロトンポンプ阻害薬(PPI)、あるいは、ヒスタミン受容体拮抗薬(H2ブロッカー)などを服用します。 プロトンポンプ阻害薬(PPI)は、胃の壁細胞にある胃酸を分泌するシステムの最終段階といえるプロトンポンプに結合してその働きを直接抑え、胃酸の分泌を抑制します。 ヒスタミン受容体拮抗薬(H2ブロッカー)は、胃酸を分泌させる3つの化学物質のうちの1つヒスタミンが受容体と結合することを防いで、胃酸の分泌を抑制します。 これら、逆流性食道炎の薬物による治療は、継続することが大切で、自覚症状がなくなっても、食道の炎症は残っている場合がありますので、症状が消えたからと自分の判断で薬を止めることは慎まなければなりません。 また、逆流性食道炎は、一度治っても再発しやすい病気です。
食道がんの治療
標準治療のガイドラインのステージ0期の内視鏡的粘膜切除術、ステージⅡ・Ⅲ期の手術(外科治療)と化学療法または化学放射線療法の併用療法、ステージⅣ期化学療法の抗がん剤治療、放射線治療などのステージごとの4つの治療を解説してます。
食道がんのステージ01234ごとによる4つの治療方法
食道ポリープなどの食道良性腫瘍の治療
生検組織診によって、がんではなく良性腫瘍と診断されたもので無症状の場合は、その多くがは治療をせずに、経過観察されます。
徐々に大きくなる傾向のある腫瘍や、はっきりと確定診断が得られない腫瘍は、外科的治療で切除が、上皮性腫瘍や小さな腫瘍は、内視鏡的切除術によって摘出します。
また、平滑筋腫のように粘膜下腫瘍の形態を示すものの場合は、小さなものでは内視鏡的に切除しますが、大きなものは開胸または胸腔鏡下を用いて摘出をします。
なお、出血の危険性のある大きな血管腫の場合は、内視鏡的硬化療法や外科的治療が行われます。
食道静脈瘤の治療
食道静脈瘤が破裂して血を吐いた場合は、緊急的に点滴による輸液・輸血を行います。
出血が激しい場合は、ゼレグスターケンブレイクモアチューブを口から挿入してバルーンをふくらませて圧迫して止血を行います。 出血がさほどでなく、状態が落ち着いている場合には、内視鏡を用いて診断をつけるとともに内視鏡的治療を行います。
内視鏡的治療には、
- 内視鏡的硬化療法(EIS)、
- 内視鏡的静脈瘤結紮(けっさつ)術(EVL)――の2つの方法があります。
①のEISは、内視鏡を使って静脈瘤に針を刺し、硬化剤を注入して静脈瘤を閉塞させる方法です。
②のEVLは、内視鏡で見ながら静脈瘤をOリングというゴムバンドで縛って壊死させ、脱落させる方法で、何回も行うことが必要です。
そのほか、血管内にカテーテルを挿入して治療する医療機関もあります。
また、肝硬変を持っている方の場合は、定期的に内視鏡検査を行って、食道静脈の様子を観察することが重要ですし、門脈圧を下げて破裂を予防するために、薬を服用することもあります。
食道裂孔ヘルニアの治療
食道裂孔ヘルニアの治療
自覚症状が軽い場合は、胃酸の分泌を抑える薬などを服用します。
また、ヘルニアが進行しないように、腹部を締め付けたり、前かがみになったりといった腹圧を上げる行為を避けることも大切です。
症状が重かったり、服薬などをしても症状が治まらない場合は、手術で飛び出した胃を腹腔内に引きもどし、緩んでいる食道裂孔を縫って縮めることで、再び飛び出すのを防止します。
手術の方法は、食道に胃を巻き付けて胃液が逆流しないようにするニッセン法が主流で、最近では、開腹しないで、腹部に小さな穴を開けて腹腔鏡(ふくくうきょう)という内視鏡を差し込んで手術を行えるようになりました。
食道カンジダの治療
治療は、ナイスタチン、ナタマイシン、アムホテリシンB――による薬物療法です。
特に、アムホテリシンBシロップ剤の経口投与は効果的と言われています。
また、併せて、食事療法として糖分の制限をすることも有効です。
マロリー・ワイス症候群の治療の治療
内視鏡検査で潰瘍から動脈性の出血が確認された場合は、ただちに内視鏡を使って止血処置を行います。
出血が止まっていても、潰瘍に凝血塊が付着している場合や血管が露出している場合は、再出血する可能性が高いため、やはり同様に内視鏡を使って止血処置を行います。
止血処置としては、潰瘍の露出している血管にクリップをかける方法、血管を電気メスで焼く方法などがあります。
潰瘍の深さ、全身状態などによりますが、内視鏡による処置後は、潰瘍の深いものは入院して絶食し、輸液療法などの治療を行います。
潰瘍への薬物治療として、H2ブロッカー、プロトンポンプ阻害薬などの胃酸分泌抑制薬を服用します。
ウイルス性食道炎の治療
ウイルス性食道炎が疑われる場合は、通常、細胞診または生検を伴う内視鏡検査を行います。
その際に採取した細胞を培養し、確定診断が行われます。
ウイルス性食道炎の治療は、病巣から検出されたウイルスに対応する抗ウイルス薬の投与です。
単純ヘルペスの感染による食道炎の治療としては、アシクロビルを体重1kg当たり5mgを8時間毎に7日間、点滴で静脈内投与するか、バラシクロビル1gを1日3回の経口投与を行います。
サイトメガロウイルス感染による食道炎の治療としては、ガンシクロビルを体重1kg当たり5mgを12時間毎に14~21日間、点滴で静脈内投与を行います。
AIDSなどの免疫不全患者さんの場合は、維持療法としてガンシクロビルを体重1kg当たり5mgを1週間に5日間点滴により静脈内投与します。
代替薬として、ホスカルネット、シドフォビルを用いることもあります。
食道憩室の治療
食道憩室が小さい場合は、治療は必要ありません。
憩室が大きかったりして、食道の圧排の強い場合、炎症を繰り返す場合、誤嚥の原因になる場合――などは、外科的な治療を行います。
外科的治療には、憩室を切り取る方法と、切除せずに縫い縮める方法があります。
また、ロキタンスキー憩室では食道の炎症・癒着の原因になった病気の特定や治療が必要です。
検診などで、偶然に食道憩室と診断された場合、多くは経過観察で十分ですが、時として憩室にみえる別の病気もあるため、一度は専門医を受診することをおすすめします。
難治性逆流性食道炎の治療
難治性逆流性食道炎の治療も、基本的に外科的治療である手術は行わず、継続的な薬物治療(維持療法)により、ゆっくりと治療します。
用いられる薬剤は、プロトンポンプ阻害薬です。
プロトンポンプ阻害剤は、胃の壁細胞のプロトンポンプに作用し、胃酸の分泌を持続的に抑制する薬です。
胃酸の分泌を抑えながら、ただれた食道壁が修復するのを待つというわけです。
非びらん性胃食道逆流症の治療
非びらん性胃食道逆流症を含む胃食道逆流症の治療は、通常、薬物療法などの内科的治療と食生活を含むライフスタイルの改善の両面から行います。
まず、薬物療法として使用される薬剤は、低下したり過剰になりすぎたりしている腸の運動機能を正常な状態に近づける作用を持った消化管運動機能改善薬と、胃を刺激する胃酸の分泌を抑える胃酸分泌抑制薬です。
また、ストレスなどが多い方には、軽い不安や緊張などのストレスに有効な抗不安薬が用いられる場合もあります。
食道アカラシアの治療
自覚症状が軽度の場合は、カルシウム拮抗薬を内服して様子をみます。
カルシウム拮抗薬の内服で症状の改善が見られない場合は、バルーン拡張術により狭窄している食道胃接合部を拡張する方法がとられます。
バルーン拡張術は、内視鏡を用いてバルーンカテーテルを入れて狭窄部を広げる方法です。また、食道がひどく拡張している場合や食道が蛇行している場合、バルーン拡張術を行っても効果のない場合は、外科的治療として手術が必要です。
手術は、下部食道括約筋の切開と逆流を防止するための形成術を行いますが、最近では、腹腔鏡を用いて開腹せずに行うことも多くなっています。
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